まだ入社1年ですが、キャリアアップに向けて転職するべき?

キャリアアップをめざして行動することはいまや珍しくない時代になってきました。多くの人は社会人経験を何年か続けていくなかで「このままでいいのだろうか」と考える時期がくるものです。
しかし最近では、1年目にして自分の今後の身の振り方を考える人も増えてきました。時期尚早なのではないかという周囲の助言もあるでしょう。しかし第二新卒を募集している企業もありますし、迷いますよね。
実際に1年目でキャリアアップに向けた転職はタイミングとしてどうなのでしょうか。徹底解説していきたいと思います。
入社1年目で離職して転職する人はあまりいない?
入社して1年目で転職する人ってあまり見聞きしませんよね。実際のところはどうなのでしょうか。
実は、案外多いのです。厚生労働省の「新規学校卒業就職者の在籍期間別離職状況」(厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00004.html参照)によると、1年以内に離職する人はここ何年かの推移を見ても10%前後に及びます。
これは単純計算で10人に1人の割合です。この中でどのくらいの人が転職に踏み込んでいるかはわかりませんが、そんなに割合は変わらないのではないでしょうか。意外と多くの人が1年目で自分の今後のキャリアについて考えているということですね。
入社1年目でキャリアアップを目指した転職は難しいの?
結果から言うととても難しいのが現状です。
第二新卒募集であればまた少し印象が違ってくるとは思いますが、大体の場合は「また辞めてしまうのではないか」と「人間関係を築くのが難しい人なのではないか」といったことを懸念されてしまうこともあります。
しかし転職すること自体はもちろん問題はありません。1年目での転職でも歓迎している企業も最近では増えてきているのも事実です。熱意と転職目的をしっかり持って面接に臨むことが重要になってきます。
ただ、半年以内となってしまうと話は別です。よほどのことがない限りはネガティブな印象を持たれてしまうことが大前提と思っていた方がよいでしょう。

入社1年目での転職はどんな人が採用されやすいのか?
狭き門でありながらも、転職することは可能です。しかし注意しなければならないのは、キャリアアップを目指した転職になるとやや遠回りになる可能性が高いのです。
そんな中でも転職してゆくゆくはキャリアアップにつなげたいというのであれば、自分のなりたいビジョンを見据えて転職してみるのも1つです。
では、どんな人が採用されやすいのでしょうか。
ビジネスマナーが身に付いている人
もし新卒であったとしても短いながら社会人としての経験はあるはず。ビジネスマナーが身についているかどうかで印象は変わってきます。
特に第二新卒での採用の場合は、ビジネスマナーが身に付いている人を求めています。すぐに戦力となれる人材やキャリアアップに向けて育成できる人材という点で優遇されることもあります。
そういったところも面接で見られているので、転職を考えている人は今のうちから意識しておくといいですね。
企業に合致した学歴やスキルがある人
学歴の高さは1年以内に離職した人にとっては採用する際に大きな目安となります。学歴が高い、もしくは企業側の求めている専門的知識を持っている人は優遇されるでしょう。
他にも、最近注目されているプログラミングなどの専門技術などを持っている人もチャンスは大いにあるといえるでしょう。
一時的なキャリアダウンや年収低下が可能な人
新卒1年目の転職において、はじめから前職からのスキルアップをめざすのは正直難しいといえるでしょう。キャリアアップを目的とした場合、企業側も採用する際にスキルや経験値を重視します。新卒1年目のキャリアでは力不足になって求めている人材とは異なってしまいます。
年収も下がることを覚悟しておいたほうが良さそうです。しかし、長い目で見た時に自分のキャリアアップややりがいにつなげられるような企業選びをしっかりしておくことが大切になってきます。
入社1年目で転職する際にはどんな段階を踏めばいいの?
1年目の転職採用試験にはかなりコツが必要であると考えられます。
まずは転職エージェントなどのキャリアアドバイザーに相談してみましょう。それぞれの状況を見ながらどんな企業がよいのか、転職のタイミングについてなども教えてもらえることもできるので、キャリアアップを目的とした転職に向けてどのような道筋を辿ればよいのかが明確になるでしょう。
入社1年目での転職でキャリアアップを目的とすることは可能だが難しい
キャリアアップ目的の場合、入社1年目では自分の思い描くような転職はかなり難しいといえるでしょう。どうしても転職を望むのであれば、転職の目的を明確にした上で面接に臨みましょう。
まだ迷っている人は、転職ではなく異動という方法でキャリアアップを目指すこともできます。すぐに転職という判断をしない方法も視野に入れておくことを忘れないようにしましょう。自分にとって今何が1番必要なのかを見据えて、よりよい働き方ができるといいですね。