転職スキルをアップ!志望動機の上手な答え方とは?

転職で行われる面接。その定番として質問される内容が「なぜ当社に応募したのですか」「なぜこの仕事をしたいと思ったのですか」といった“志望動機”です。
必ず聞かれるといったわけではありませんが、ほとんどの転職での面接では聞かれる質問ですので志望動機に対して聞かれる理由を知りポイントや考え方、上手に答える方法を会得し、転職面接に挑みましょう。
転職理由と志望動機は違う
転職理由と志望理由について同じようにとらえる方も少なくありません。
そもそも転職理由とは「高い給料を望みたい」「人間関係や職場体制に問題があった」「更なる技術や違った資格を取りたい」など「新しい職場や職種への転向を決めた理由」です。
志望動機は転職理由にリンクする部分がありますが、志望動機には「この企業なら自分の思い描いた仕事ができると確信した理由」です。
転職理由が「もっと高い給料を望みたい」や「人間関係に問題があった」などであったとしても、それがそのまま転職先に選んだ志望動機になるというわけではありません。
転職理由をそのまま志望動機として捉えてしまうと、「前の企業でなければどこでもよかった」という考え方になってしまいます。
志望動機としては「この会社でなければいけない理由」を明確にすることが重要です。
転職の面接ではなぜ志望動機を聞かれるのか
ほとんどの面接では志望動機を聞かれることがありますが、その場合において「業種が同じであっても数ある会社の中でなぜこの会社を選んだのか」や「なぜ前職を辞め、この会社を選んだのか」、「自社の方針などに合った人材かどうか」を企業側は知りたくて聞いてきます。
「ただ働き口を探していた」「ちょうど募集をしていた」などの理由では「すぐに辞めてしまうのでは」と思われてしまい、まず採用につながることはないでしょう。
「御社の○○に興味を持った、魅力を感じた」や「前職の経験が活かせると思った」といった志望動機が「この会社でなければいけない」といった明確な理由が重要となります。またその理由により面接官への仕事への熱意も伝わりますので、具体的かつ誠実に説明することを意識しておきましょう。
ただ「興味を持った」「経験が活かせる」だけの内容では志望動機としては弱すぎますので「その商品にどう興味を持ち、どう魅力を感じたのか」や「前職の経験をこの会社でどのように活かしていけるのか」を具体的かつ説得力のあるように説明できるようにしておきましょう。
転職における志望動機のポイントと考え方
志望動機というと、事業内容やサービス、社風、市場シェアなど魅力に感じたことを伝えればよいというだけではありません。それだけでは他の人が思う魅力と同じ可能性もあり、「あなたが志望する動機」にはなりません。
重要なことは自分の「転職理由」とその会社の「どこに魅力を感じたのか」を結び付けて伝えることがポイントとなります。
さらにその志望動機に「この会社で自分の力を発揮できる・活躍できる」ということを今までの実績を根拠に伝えられるとよいでしょう。
自分の強みや経験を活かせることを志望動機に加えて伝えることで、志望動機が脚色され、さらに魅力を伝えることができます。
このように志望動機のポイントと考え方を元に面接時に話をしていくのですが、話す長さにも注意が必要です。会社や面接官などにより違いはありますが、大抵は2~3分を目安にしておきましょう。
人が1分間に話せる文字数は350~400文字(原稿用紙1枚程度)と言われています。2~3分であれば原稿用紙2~3枚分が目安となります。
例え2~3分で用意をしていたとしても、会社によっては「1分以内で簡潔に」と時間を指定されるケースもあります。このような場合にも対応できるように200字程度の志望動機も考えておくとよいでしょう。

志望動機の伝え方
上記のポイントを踏まえて志望動機や理由を用意していたとしても、伝え方が下手であると思いや熱意などがうまく伝えられません。面接での受け答えはコミュニケーション能力の判断もされてしまいます。
相手に物事をわかりやすく伝えるためには「論理的な構成」でなければいけません。
そこで有効な手段が、「最初に結論(落としどころ)を述べる」という方法です。結論が見えないまま話を進めていくと、回りくどくなることや、話がまとまりにくくなります。そうなってしまうと、伝えたいことがうまく伝わらず、面接官からも「話が分からない」と打ち切られてしまう可能性もあります。
まず、志望動機を聞かれたら「○○だから御社を志望いたしました。」とゴールを示すことが大切です。結論の後に、○○の部分である「なぜ志望したのか」の根拠や背景を具体的に説明していきましょう。
面接ではコミュニケーション能力も判断されると書いているように、自分のことばで話すことが大切です。
面接は緊張してしまうことありますが、その時は正直に「緊張をしている」という事実を伝えることも大切です。転職理由と志望動機を明確にしておくことで緊張した場での対策にも効果的です。
面接は「企業とあなたがお互いを知る場所」ですので、受け答えをただするのではなく、笑顔と真剣な表情を心掛けあなたのことばで話すことが重要です。
志望動機を考えるときの注意点
志望動機としてポイントを考えるうえで、向上心などを伝えることは大切ですが、自分本位での考え方はデメリットとなります。考えるときの注意点としてNGワードが何かを覚えておきましょう。
1.自分のメリットを伝える。
「成長したい」「勉強したい」など一見すると勉強熱心であり向上心もあるように感じられます。ですが、社会に出て働くということは、会社での売り上げ拡大など成果を出すために勉強することは当たり前であり、義務ともいわれます。会社は勉強をする学校ではないということを押さえておきましょう。
2.結果だけでプロセスがない
以前の職場で「このようなプロジェクトに参加し、このような結果を出すことができた」と話をする方もいますが、面接官や企業が知りたいことは、「結果」ではなく「過程(プロセス)」です。どのようにしてそこに至ったのかでその人の仕事への取り組み方を見ています。
3.給与や制度など待遇面が理由
給料や制度の待遇面は生活をするうえで大事ですし、給与、休み、残業などについても欠かせない問題ではありますが、企業にとってはどのように会社に貢献してくれるのかが重要になります。待遇面だけを志望動機に出すことはやめておきましょう。
4.いずれは離職をすることが前提
転職理由に「起業を前提に、勉強したい」と思い企業を選ぶ方もいますが、志望動機にその理由を選ぶことは企業にとってその人材は将来性がないと思われ、採用されないケースもあります。
ただ、なかには起業精神に溢れた人を評価する企業もありますので、会社の社風などを見たうえで起業についての話をするかを決めましょう。
5.動機が漠然としている・非現実的
熱意をもって仕事に挑むことは仕事をする上で大切ですが、「志望動機が漠然としていて伝わらない」「とにかく熱意だけで押し切ろうとする」など志望動機になっていないと「なぜこの会社なのか」を具体的に述べることもできません。転職理由と志望動機の違いを理解してしっかりと志望動機を伝えられるようにしておきましょう。
上手に志望動機を伝えて転職での面接に活かしましょう。
志望動機の上手な答え方について学ぶことができたでしょうか。 考え方やポイントをしっかりと意識して、NGワードとなっていないかなど再確認して面接に挑みましょう。また、転職理由と志望動機の違いをしっかりと理解し、面接では「落としどころはどこなのか」、「なぜ志望したかの根拠や背景を具体的に説明する」などを踏まえて自分の言葉で笑顔で「その会社に決めた明確な志望動機」を明確に伝えるようにしましょう。