セクハラ?今日すっぴんだねって言わない方がよい?

2023-4-21

「今日は化粧をしていないね」や「今日はすっぴんだね」なんてことを女性職員に対して言ったことはありませんか?実は、これらのような容姿に対してはセクハラに当たることがあるということをご存じでしょうか。多くの女性は会社に出社する際には「マナー・身だしなみ」としてメイクをしている方が多くいるかと思います。ですが、時に肌荒れや時間の都合などですっぴんで出社することになる場合もあります。
営業職や接客業などであれば、多くの女性が「身だしなみ」として化粧をしていますが、技術職や内勤の仕事で外部の人と会うことがないのであれば、すっぴんでもいいのでは?と思う女性も少なくありません。
そんな女性に対して「すっぴんだね」「化粧をしていないね」など言うことがなぜセクハラとなるのか、女性が化粧をする理由についてなどを知り、適切な言い方ができるようにしておきましょう。

女性が化粧をする理由って何?

まず、女性が化粧をする理由については年齢によっても多少違いがありますが、多くの女性は「マナー・身だしなみ」として化粧をしています。その他にも「肌の悩みを化粧でカバーしたい」「他の人からきれいに見られたい」「自分に自信を持ちたい」「紫外線から肌を守るため」など理由は様々です。
女性が化粧をする主な理由
・身だしなみ、マナーとして
・肌の悩みをケア、カバーしたいから
・他の人からきれいに見られたいから
・紫外線から肌を守りたいから
・自分自身の気分を変えるスイッチだから
・気持ちが明るくなる、前向きになるから
・他の人に悪く見られたくないから
・仕事や業務に必要だから
・自分らしさの表現だから
50代以上の女性は特に化粧をすることが「マナー・身だしなみ」として捉えています。一方、10~20代の女性は「マナー・身だしなみ」よりも「他の人からきれいに見られたい」「自分に自信を持ちたい」と言った理由が多くあります。化粧をする理由は年代やライフステージによっても思いや考えの違いがあるようです。
また、どの年代においても女性としては肌の悩みや紫外線などの影響に敏感です。それらをカバーするための一つの方法としても化粧をしています。

女性の「すっぴん」について男女差はあるの?

化粧をする理由はわかりましたが、すっぴんで出社することに対しては女性としてほとんどが「あり得ない」と考えている人が多くいらっしゃいます。
やはり化粧をする理由にもあるように化粧は「身だしなみ・マナー」として捉えている人が多く、化粧をすることが当たり前と思っています。その他にも「シミを気にする」「他人の目が気になる」「薄くてもいいから、化粧をしないと見苦しい」「仕事とプライベートは違う」「化粧をすることでやる気になる」といったような思いもあるようです。肌が敏感なときなど事情がある場合でも、薄くてもメイクをする必要があると考えている人が多いようです。
一方、男性は「清潔感」を重要と考えており、すっぴんでも気にしない人が多いようです。「化粧をするのにも時間がかかるだろうから」「忙しい時は仕方がない」「派手なメイクよりはいい」「顔が仕事をするわけではない」と言った声もあります。
このように男性と女性でも化粧をしているかどうかについても考えに差があることがわかります。どちらにしても「大事なのは清潔感」と言うことです。

何気ない会話がセクハラになるかもしれない

セクハラはグレーゾーンなところもあり、受け取り側が不快に思うかどうかでセクハラとなる可能性もあります。「そんなつもりはなかった」としても相手が嫌な思いをしていた場合、セクハラになることもあるので注意が必要です。
職場におけるセクハラとは、「労働者の意」に反する「性的な言動」により就業環境が害されることとあります。この「性的言動」の中には性別の違いに基づくいやがらせ的な発言も含まれています。
普段の会話の中で不用意に電話番号やライン、メールアドレスなどを聞くことも相手が嫌がっている場合は強要となりセクハラになる危険性があります。特にセクハラとして多く上がることとして、「励ますつもりで肩を叩くこと」で身体に触れることや「褒めるつもりで発した言葉」例えば容姿について「スタイルのこと」や「かわいい」「色気がある」などはセクハラとしてよくある内容ですので気を付けておきましょう。

化粧やすっぴんに対しての話はセクハラになることも

何気ない会話がセクハラとなる可能性があるとお伝えしましたが、「すっぴん」であることや「化粧について」はセクハラとなる可能性もありますので、注意しておきましょう。
すっぴんに対しての男女の差を見てわかるように、男性よりも女性は身だしなみ・マナーとして化粧をしている人がほとんどです。ですが、化粧をすることが身だしなみ・マナーとしていても、忙しい時や肌が敏感なときなど状況によりできない時もあります。女性の「化粧事情」に対しての発言は「女性であれば化粧をしていることが当たり前」と言った考えを強制するものとして捉えられます。
髪型を整え、清潔に保っているのであれば仕事に支障がない限り問題はありません。さらに技術職や内勤など外部の人に会うこともない女性社員が化粧をする必要性は低いでしょう。会社のルールに則って最低限のマナーを守っている以上、その人の自分らしさを尊重する必要がありますので発言には注意しておきましょう。また、女性同士であったとしても、化粧の有無を注意するときは気を付けるようにしましょう。業務において必要がない場合に化粧の強要はパワハラにあたる可能性もあります

セクハラにならないように「言い換える」「言わない」ようにする

「今日はすっぴんだね」と言う言葉を何も気にしない人であれば良いですが、全ての人がその言葉を許せる人ではありません。「すっぴん=化粧はしたほうがいい」と受け止めてしまい不快な思いをさせてしまうこともありますので注意しておきましょう。男性でもおしゃれもしますし、髭を剃らずに出社することもあるのではないでしょうか。逆に「おしゃればかりに気を遣うなんて男らしくない」「髭も剃らずに仕事に来てだらしない」と言われたと考えると納得できるのではないでしょうか。
「スタイルがいい」「かわいい」などスタイルや容姿を褒めることは相手のモチベーションアップなどにもつながりますが、場合によっては性的な表現として捉えられセクハラに当たる可能性もありますので、上手に取り入れていきましょう。これらの事を言い換えるとすれば「さわやかだね」「上品だね」「清潔感があるね」と言ったように容姿やスタイルではなく、その人の雰囲気を褒めるように言い換えるようにしましょう
悪気もなく良かれと思って発した言葉が落とし穴となり得ることもあり、セクハラになる可能性があります。そうならないためにも性別を理由とした発言や、容姿や服装などに意見や感想を言わないように気を付けておきましょう
元気付ける、褒めるなど何気ない会話の中にもセクハラとして捉えられる言葉もあります。相手が不快に思わないよう言葉には注意しながら、上手にコミュニケーションを取りながら良好な関係性を築きいていきましょう。