部下から下ネタを言われた際にのって話すべきか?

2023-10-3

部下から下ネタを言われた際にのって話すべきか?ということについて考えてみたいと思います。
まずは、どういう心理で上司に対してそのような話題を振っているのでしょうか。
場を和ませるため?話題作り?様々な理由が考えられますが、部下がどのような状況下で下ネタを言っているのかによって、上司であるあなたは対応を考えなければなりません。

下ネタを言う人の心理

まずは、下ネタを言ってくる人の心理を考えてみましょう。
日ごろから頻繁に下ネタを言っている人の中には、深層心理で「試し行動」を行っている可能性があります
「試し行動」とはわざと相手が困る行動を取って相手の反応を見る行動、つまり相手の許容範囲を探る行為です。
下ネタにのってくれれば社交性が高く、許容範囲の広い人だと感じるでしょう。
逆に叱れば、頭が固くて許容範囲の狭い人だと判断する可能性があります。
「試し行動」はまだ言葉でうまくコミュニケーションが取れない子供がする行為です。
よって、無意識に下ネタを試し行動として活用している部下は、幼稚である可能性が高いと言えます。
それを踏まえた上で話にのるかのらないかを判断しましょう。

状況を正しく判断する必要がある

部下から下ネタを言われた場合、まずはその場の状況を正しく判断する必要があります。
マンツーマンで対話している時に言われた場合と、複数のメンバーが同席している場合とでは状況が大きく異なります。
部下の立場での発言と上司の立場での発言は、周囲への影響が大きく違うということをまずは理解しましょう。

マンツーマンの場合

部下と2人でいる時に部下が下ネタを話してきたときは、話にのるものらないも好きに選択すれば良いでしょう。

部下の性格も考えて話にのった方が部下との関係性が良くなるのであれば、話を合わせた方が良い場合もあります

しかし、下ネタが苦手であれば話にのる必要は全くありません。

複数のメンバーが同席している場合

複数のメンバーが同席している場で部下が下ネタ発言をした場合は、毅然と注意する必要があります
下ネタ=セクハラと考える人もいるため、下ネタをOKとするのであればセクハラも容認していると誤解されかねません。
そのように感じた人が、部外や社外にそのようなことがあったと口外した場合、会社・組織に対して第三者が大きなマイナスイメージを抱く可能性があります。

TPOに合わせて指導する必要がある

下ネタを話す部下に対しては、TPOに合わせて指導をする必要が出てきます。
そもそも下ネタとはどのような話題を指すのか確認しておきましょう。

【下ネタ(しもねた)】
性に関する話題、または大小便に関する話題などを指す語。
実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典より

下ネタは主にテレビ業界で使われていた用語が一般に広まった言葉で、性的な言動や話題を指します。
「性的な言動」の例には以下のようなものが考えられるでしょう。
【性的な内容の発言】
性的な事実関係を尋ねること、性的な内容の情報を意図的に流布することなど
【性的な行動】
性的な関係を強要すること、必要なく身体へ接触すること、わいせつ図画を配布・掲示することなど
厚生労働省「セクハラ防止指針②」より

下ネタは人によっては話題のひとつに過ぎませんが、先ほども述べた通りセクハラ要素も持ち合わせているため、話す場面には十分気を付ける必要があります。

セクハラの要素がある場合の対処法

誰か特定の人へのセクハラ要素が含まれる場合は、上司として適切な対処が必要です
その理由は、会社として法的責任を問われる可能性があるためです。
セクハラ発言は、発言した当事者は民法上の不法行為に該当し、さらにその従業員を雇用する会社にも法的責任が発生します。
会社にも法的責任が発生する根拠は、改正男女雇用機会均等法第11条で事業者に対して「セクハラの防止措置を講じること」が義務付けられているためです。

まとめ

先に述べた通り、下ネタは上品な話題ではありませんし、セクハラと捉えられるリスクも高い話題であるため、自分自身が好まないのであれば積極的に話題にのる必要はないでしょう。
第三者が聞いているような場で下ネタを話題にするのも控えるべきです。
もし取引先や関係先に聞かれた場合、部下だけでなくその上司についても同類とみなされてしまい評判を落としてしまう可能性があります。
もし話したいのであれば、部下と2人きりで談笑している場面に留めて置いた方が良さそうです。