転職をするときに重要となる一つとして挙げられるのが年収ですよね。転職先の企業を選ぶ中で、給与額は判断基準の一つとなります。

せっかく転職をするのであれば、今よりも下げたくはありませんし、多少なりとも年収は上げたいものです。

自身のキャリアやスキルに見合った年収や希望する年収を確保するためにも年収交渉は有効な手段となります。ですが、考えなしに行ってしまうとマイナスな印象を与えてしまい、失敗してしまうリスクもあります。

そこで今回は、年収交渉をスムーズに行うためのコツやテクニック、タイミングなどを紹介していきます。

転職時に年収交渉をしても良いのか。

結論から言うと、年収交渉をすることは問題ありません。ですが、交渉をするタイミングについては注意があります。

面接時などの内定前に年収交渉を行うことはない手が白紙になってしまうことがありますので、絶対に避けるようにしましょう。企業側としては内定前の段階で折り合いがつかないとなると、不採用にするだけですので、リスクを負うこともありません。

ですが、内定後に折り合いがつかず内定の取り消しをするとなると違法行為となりますので、企業側にとってリスクが高くなります。

内定が確定してからの年収交渉となると企業側も無視ができなくなりますので交渉をするタイミングとしては内定時に行うようにしましょう。ですが、面接時に面接官より希望年収を問われることもありますが、その時は素直に希望額を交渉しても問題はありません。

年収交渉前の準備をする

年収交渉を行う前に何を元に交渉をするのか考えてみましょう。

何もなくただ年収を上げたいと思い交渉するのでは成功するものも失敗に終わることになります。

そこでまず１つ目として、業界や企業の相場を把握しておきましょう。相場を上回る金額を提示したところで通ることもないでしょうし、業界の勉強不足と受け取られるでしょう。

2つ目として、自分自身の今までの実績を集めておくことです。交渉の時に、具体的な数値なども併せて伝えることができるように準備しておきましょう。年収交渉を行うためには「年収を求めるそれだけの実力」が必要となります。

3つ目として、自分の希望額を決めておきましょう。一般的には転職前の年収のプラス20％（月収+１～２万）で交渉されています。

ですが、この数値としてはあくまで平均額ですので、自分のキャリアや企業の規模に合わせて調整するとよいでしょう。

年収交渉をする際の注意点

交渉を行う上でも社会人としてのマナーはあります。お互いが気持ちよく合意できるようにポイントを押さえておきましょう。

単刀直入に伝えることは避ける

年収交渉を行う際に転職前の職場での金額を引き合いに出すことは避けましょう。よくある内容として、現年収よりも低い金額を提示された場合に「現年収で○○万円もらっているので、それ以上欲しいです。」といったことです。

年収交渉で希望額を伝える際には、このような単刀直入な言い方は避け「前職で得たスキルを活かしていくことを前提に○％アップを希望する」などマイルドな伝え方をしましょう。その際に合わせて提示した金額の根拠を示しましょう。説得力のある理由を添えることで交渉に応じてもらえる可能性もあります。

また、年収交渉がこの時点で失敗したとしても、福利厚生や成果報酬を交渉することも一つの手段です。福利厚生は直接給与アップにはつながりませんが、成果報酬などであれば入社後に成果を出すことで昇給してもらえるように提案をすることで希望するところまでもっていくこともできる可能性があります。

真剣な想いを伝えるために直接対面で交渉する

自分の希望を伝えるにあたり、必ず直接対面での年収交渉を行いましょう。電話やメールでの交渉は基本的にNGと思っておきましょう。電話やメールとなると真剣な想いや自身の表情など伝わりにくくなります。表情や声のトーン、真剣さなどが直接伝えられるよう対面での交渉を行うようにしましょう。

内定承諾書提出後の交渉はルール違反

内定承諾書にサイン・提出をした時点で企業側が提示した雇用・労働条件に合意したとみなされますので、承諾書を提出後に年収交渉を行うのは社会人としてのルール違反です。交渉をする際は内定承諾書の提出前までに行うようにしましょう。

年収交渉のリスクを知っておく

年収交渉を行うことで給与アップにつながる可能性はありますが、反面交渉を行った結果、内定取り消しとなるリスクもあることも知っておきましょう。内定が取り消しになってしまうと、元も子もありません。だからと言って交渉の際に自分の経歴や実績を偽ることは絶対にやめましょう。年収交渉を行う際には嘘はつかず、正直に話すことをしましょう。

転職時の年収交渉は根拠と自信を持って行う

年収交渉を行う際には今までの自身のキャリアや能力を把握しておきましょう。今までの仕事への意欲が交渉へのカギとなりますので、何を根拠に交渉を行っていくのかをまとめておき自信を持って交渉行うようにしましょう。ですが、伝え方によっては内定に響くリスクもあることを覚えておきましょう。