パワハラ相談!休日の会社行事は労働時間になるの?

多くの会社で行なわれている、休日の会社行事。せっかくの休日なのに・・・と正直気が進まない時がありますよね。そのような時、「休日だし、労働時間外なのになぜ参加しなければいけないのだろう」と感じたことはありませんか?
会社内での行事なのに、本当にすべてのものが労働時間ではないのでしょうか。労働時間に含まれるのであれば当然給料も発生するはずですよね。
今回は、社内行事と労働時間の関係性について、徹底的に解説していきます!
会社行事が労働時間にあたるポイントは強制かどうか
まず労働時間の定義として、「使用者の命令により場所を拘束されている時間」はすべて労働時間にあたります。
休日などの労働時間外の社内行事でも、参加が事実上強制される場合は労働時間となります。また、業務命令により行事への参加が義務付けられているものや、任意参加としていても不参加の場合に評価や給与の影響があるものを指します。つまり、会社行事でも労働時間にあたるものもあるということです。これは仕事の内容は問いません。
反対に、自由参加であるものは労働時間に該当しません。では、労働時間に含まれる社内行事には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
研修会
業務との関連性から研修に参加しないことで業務に具体的な不利益が生じる場合などの理由から事実上参加が強制されているもの。会場も指定されているので場所の拘束もあるでしょう。これは労働時間という扱いになります。
同じ研修会でも、自由参加のものであれば労働時間に該当しません。
運動会などのレクリエーション
例えば法定休日に行われた運動会などのレクリエーション。場所の指定もあり条件を満たしています。直接の業務とは関係ありませんが、これが強制参加だった場合には休日労働に値します。
飲み会やイベント
飲み会やイベントの判断は難しいですよね。そのような時はどのような誘い方をされたかを考えてみましょう。「うちの歓迎会は全員で新入社員を迎えることになっているから絶対に参加するように」という言い方であれば強制となり、労働時間として考えます。
「社内で忘年会を企画しているから都合が良ければ参加してね」と言われた場合は、事実上参加せざるを得ないような暗黙の了解があったとしても任意としての誘い方をしています。これは義務付けとはならないので労働時間として扱われなくなります。

会社行事でパワハラトラブルが起こりやすい
よくあるのが、先ほどにもあったように自由参加と謳ってはいるものの、参加するのが暗黙の了解という雰囲気。労働時間としないことは問題にならなくても、パワハラとして問題になることがあります。
会社側はリフレッシュや社内親睦を深めるためのポジティブな意味合いとして実施していても、従業員は「自由参加で労働時間として扱われない上、行きたくないのに半強制である」とネガティブに捉えている場合に起こりがちです。
また、強制として労働時間となる場合には、それに準ずる給与や振替休暇などの対応が必要になります。対応がきちんと行なわれない場合にも無償労働としてパワハラ扱いになるかもしれません。それどころか法的措置が取られることもあります。
以下のような場合はパワハラに該当する可能性があります。
上司や周りの人の「参加するのが当たり前」という雰囲気
自由参加であるのにも関わらず、「行きたくないのに行かなければいい顔をされない」といった上司からの圧や周囲の反応はパワハラと感じてしまうことが十分にあります。参加しない人を悪く評価したり、不参加の申し出を強く引き止めたりするのも良くありません。不参加理由を事細かに聞かれる必要もないはずなのです。
労働時間に含まれる会社行事なのに報酬や振替がない
労働時間に値するものであるにも関わらず、それに値する報酬が受け取れない場合もトラブルに発展することがあります。
本来の労働時間外における会社行事では、割増賃金という形で報酬が支払われます。割増賃金というのは法定休日における会社行事の際に該当します。もしくはその同一週内に振替をもらえるようになっています。相応の報酬や振替がない場合には、パワハラだけに留まらず、違法として取り扱われます。
労働時間外での会社行事だったのに断ったら嫌な思いをした
例えば断ったら嫌がらせをされた、断ろうとしたら評価を下げるなどといった脅しを受けることはパワハラに該当します。
会社行事への誘い方ひとつで労働時間かどうかの基準となり、時にパワハラにもなり得る
休日の会社行事は、事業所が主として実施し、上に立つ人の義務付けとなっているかどうかが大きなポイントとなります。強制参加であるか任意参加であるかというものも労働時間になるかどうかという基準になります。誘い方はどうだったかを確認しましょう。
強制参加で給与を支払っていても、参加を強いるような言動や態度、評価などがなされた場合にはパワハラ問題へと発展する可能性もあります。
以上が休日の会社行事は労働時間に値するのかについて解説しました。ぜひ参考にしてみてください。 せっかくの会社行事、みんなが気持ちよく参加できるものになるといいですよね。