セクハラ?上司が触ってくるときの上手い逃げ方

2022-9-5

いきなり上司から体を触ってこられたらどう思うでしょう。嫌だからやめてほしいと言葉にすることができればいいですが、人によっては「恐怖感」や「上司だから言えない」など思いは様々あるのではないでしょうか。
セクハラ問題についてはメディアなどでも取り上げられることが多くあります。ですが、セクハラに関して「これがセクハラだ」と明確な判断基準がないのも現状です。
判断基準が明確でないことから、セクハラを受けて不快に思っても泣き寝入りしてしまうこともありますし、セクハラをしているつもりがなく、ただスキンシップのつもりでしている人もいます。
そんな上司のボディタッチをする心理やされたときの対処法について知っておき、うまく立ち回れるようにしておきましょう。

職場におけるセクハラの定義と種類とは

セクハラとは男女雇用機会均等法によって以下の通り定義されています。

  1. 職場において従業員の意に反する性的な言動が行われること
  2. 性的な言動を拒否したり抵抗したりすることによって解雇や降格、減給などの不利益を受けること
  3. 性的な言動によって職場の環境が悪くなり、従業員の能力の発揮に重大な悪影響が生じること
    このように性的な言動により相手が不快に思うことを行うことがセクハラに当たります。

また、セクハラには「環境型セクハラ」と「対価型セクハラ」の2つの種類があります。
「環境型セクハラ」とは、性的言動で相手や周囲の職場環境を悪化させることとあり、職場内の雑談など、会話に性的な内容が多いなど、職場の環境が大きく影響しています。こちらは上司だけでなく同僚や部下も含めた会社全体の環境がセクハラの要因となっているタイプです。
「対価型セクハラ」とは、性的な言動に対する拒否、抵抗によって、不利益を与えることとあり、相手が性的な言動に対して、拒否や抵抗をしたことを理由に解雇や降格、減給等の不利益を与えるといった非常に卑劣な内容です。上司からのセクハラに悩んでいる多くの方はこの対価型のセクハラを受けているようです。

上司はなぜ触ってくるの?ボディタッチをする心理とは

上司が体に触れてくる理由とは何なのでしょうか。肩へ触れてきたり、頭を撫でてきたりとボディタッチにも様々ありますが、なぜ上司は触ってくるのか理由をみてみましょう。

単にコミュニケーションを取りたいだけ

あまり深く考えていない場合やノリで触っていることが部下とのコミュニケーションと勘違いしているタイプです。肩をポンと叩き相手を労っている、頭をぽかっと叩くなど軽いスキンシップと思っている

騒ぎ立てないのでちょうどいいと思われている

一緒に仕事をしていると、相手がどのような人かを見抜いています。この時はこんな反応だったから、少しくらい触っても大丈夫、容認してくれるといった思いがあるのでしょう。逆に騒ぎ立てる人や面倒なことになりそうな人にはこのようなことはしないはずです。

下心があり、あわよくばと思っている

騒ぎ立てない人と通ずるものがありますが、初めは肩に触れる程度だったのに、エスカレートして腕やお腹なども触ってくるようになることもあります。下心がありあわよくばと思っている場合がほとんどですので注意が必要でしょう

上司のセクハラを撃退する方法とは

ボディタッチにもただのコミュニケーションのつもりの上司から、下心をもって触れてくる上司など様々ありますが、どのような場合であってもセクハラを受け、嫌な思いをすることはあってはなりません。はっきりと拒否する姿勢を見せるようにしましょう。本人が嫌がっていないのだから大丈夫と勘違いをしてセクハラを継続する可能性もあります。自分が不快と思っていることは率直に伝え、拒否する姿勢を示すことでセクハラを止めることができることもあります。


ですが、本当に受けているものがセクハラ行為なのか、触られることを拒否したことで何かされるのではと思うとなかなか言い出しにくいでしょう。そのような場合は下記の手段を検討しましょう。

社内に仲間を作る

相手の行為がセクハラかどうかを一人で判断することが難しい場合もありますし、一人で「気持ち悪い」「やめてほしいのに」と悩んでしまうと、ますます落ち込んでしまうことになります。
言い出しにくいことかもしれませんが、まず信頼できる仲間や同僚に相談をしてみましょう。周囲が助けとなって結束すればセクハラ行為をやめるよう求めやすくなります。

他部署の上司や人事部、社内の相談窓口などに相談する

中規模以上の会社であれば、人事部や相談窓口があります。その場合であれば人事部へ具体的な証拠を準備した上で相談をしに行きましょう。
もし、相談窓口などがない場合であれば、他の部署の上司に相談するとよいでしょう。
ただ、どこに相談をするにしても、相談内容が抽象的ですとすぐに動いてくれない可能性もあります。具体的な事実と証拠をもって相談するようにしましょう。

外部の機関に相談する

小規模の会社で、相談をする場所がない場合や、人事も上司も相手にしてくれない場合でも諦めないでください。社内で解決できないのであれば、社外にもセクハラに対して相談する窓口が設けられています。
労働局などの第三者機関などもありますので、具体的な事実と証拠をもって相談してみましょう。

上司のセクハラを撃退するために証拠を残しておく

前述にも述べているように、どこに相談をするにしても、「セクハラであると考えられる具体的な事実」と「その事実の証拠」を揃えることが重要です
これらの事実や証拠がないまま相談をしても、十分な助言や解決方法など得られない可能性があります。また、事実が確認できない場合は対処されない可能性もあります。
セクハラの証拠となるものの例としてはいくつか挙げておきますので、参考にしてみてください。
・セクハラのメールやLINEなどの内容
・セクハラ発言をした録音テープ(スマホの動画機能の音声でも可)
・「誰に」「いつ」「何をされたのか」を記した日記など
・防犯カメラなどの映像や画像
・第三者の証言
・精神障害になれば医師の診断書

触ってくる上司には行動を起こすことが解決への道

セクハラは決して許されるものではありません。相手は悪気があって触っているかどうかではなく、受けた人がどう感じるかが大切です。
もし上司が触ってくることで不快な思いや、気持ち悪いと感じているのであれば、勇気をもってハッキリと拒否する姿勢を見せることが大切です。
また、仲間を作ることでセクハラの被害を受けていることを理解してもらい助けとなってくれることもあります。
触ってくる上司から逃げるだけではセクハラはなくならないでしょう。逃げるのではなく、勇気をもって言葉にすることや相談することで、セクハラをやめさせることができるでしょう。