上司に上手く説明できないストレス…心とタスクを整理する方法とは?

社会人として仕事をしているとどこかで何かを「説明をする」と言うことは誰もが経験をしたことがあるのではないでしょうか。
上手く説明することができ、上司に内容を伝えることができていれば問題もありませんが、上手く説明できずに指摘を受けたことで、なぜうまくできないのかと悩むこともあるでしょう。
上手く伝えようといったプレッシャーによりしどろもどろになってしまうことや、考えたことを説明しても「何が言いたいのかわからない」「説明の意図がわからない」と言われうまく伝わらず、どのように解決すればいいのかわからなくなり、ストレスとなってしまうことでしょう。
この「説明をする」ということはビジネスシーンでは特に重要視されるスキルの一つです。そのスキルを会得するために自分が行っている説明のダメな原因が何か、その原因を克服するためにはどのようなことに注意すればよいのかを考えてみましょう。

上手く説明ができない原因はメンタルではない。他の原因を知ろう

原因の一つとして「緊張して説明できない」「落ち着けば説明ができる」と言ったメンタル面についてよく挙がることがあります。ですが、説明ができない理由はメンタル面ではなく、説明に必要な内容を把握できていないことが原因です。「説明に必要な内容の把握」と言われても、具体的な理由がわからなければ解決に結びつきません。
上手く説明できない理由として、「自分が伝えたいことだけを話している」「話の順序がバラバラ」「抽象的な内容で根拠がない」ことが挙げられます。

原因①「相手は理解できている?」自分本位で話が進んでいる

まず、説明が下手な人の特徴として「自分本位で話を進めてしまっている」ことが挙げられます。話の主語がないことや早口で聞き取りづらい、話が長すぎて要点が掴めないなど、相手の立場を無視して「説明しなければ」「伝えなければ」と言うことに意識が先行してしまっています

相手が理解できていない状況では、いくら説明をしても理解してもらえず、「説明が下手だ」と思われてしまいます。

原因②「ポイントが整理できていない」「順序がバラバラ」で説明している

次に原因の一つとして「話すポイントが整理できていないため、話す順序もバラバラになっている」ことです。
自分の中で話すべき内容の理解が十分にできていなければ、伝えるべきポイントや話の組み立てができず相手は「何を伝えたいのかわからない」「伝えたことでどうしてほしいのか」という疑問が浮かぶこととなります。
説明をしている意図やポイントが曖昧だと、相手は何を伝えたいのか理解しづらいと感じてしまいます。

原因③「抽象的な内容で根拠がない」主観的な説明になっている

説明が下手な人の特徴として、抽象的な内容で説明していることが多くあります。うまく伝えようと説明をしているつもりでも、内容が抽象的で、具体的なイメージができない場合や、明確な根拠がなく信ぴょう性に欠ける場合はうまく伝わりません。
原因としては「主観的に物事を捉えて説明している」ことが挙げられます。自分が理解しているのだから相手もわかるはずという前提で話してしまっていることも多くあります。

上手く説明できないとお互いストレスを抱くことにもなる。

上手く説明ができない原因を3つ上げさせていただきましたが、説明ができないことで以下のようなデメリットも発生することを覚えておきましょう。

仕事ができない印象を抱かれる

冒頭でも述べているように、社会人にとって「説明ができる」ということは重要なスキルの一つです。どれだけ仕事の能力が高くとも、説明ができなければ周囲に「仕事ができない」というイメージを持たれてしまします。「説明をする」と言うことはコミュニケーション能力でも大事な要素です。チームリーダーや管理職に昇進するとさらに「説明する」能力は重要となってきます。また、クライアントと関わる仕事においてもうまく説明ができなければ難しいと言えるでしょう

自分の意見や考えを相手にしっかりと伝えることができない

会議や意見交換をする際などに自分の意見や考え方をうまく伝えることができなければ、相手に誤解を与えてしまう可能性があります。話をする際には意図や目的、主張や根拠などが相手に伝わらなければお互いにストレスを抱えてしまうことになります。また誤解を与えたことにより、人間関係が悪化してしまう可能性もあるので注意が必要でしょう。

上手く説明することができる人は何を意識している?

次に上手く説明できる人とそうでない人の違いはどのようなものがあるのか、何を意識しているのかなどポイントを押さえていきましょう。

説明の時系列や要点を抑えて話をしている

まず、「話の時系列やポイントを明確かどうか」です。
説明が下手な人は話の順序がバラバラで、時系列が行ったり来たりしてしまい、話の内容が理解しづらい傾向があります。また、話のポイントも曖昧で要点が抑えられず内容が入りにくいことが多くあります。
上手く説明ができる人は、時系列に沿って話を組み立て、ポイントとなる要点をまとめて説明をしています。時系列を明確に分けることで、順を追った説明ができ、ポイントとなる部分は要点をまとめて、どの内容が話の中で重要なのかをわかりやすく伝えることをしています

伝えたい情報と論点が整理されている

次にあげられるポイントとして、「論点が整理されているかどうか」です。
説明が下手な人は、話をしている途中で論点がずれてしまうことが挙げられます。論点がずれてしまうと、相談をしたいことなのか、それとも報告をしたいことなのかがわかりにくくなり、相手に伝わらないということが挙げられます。
上手く説明することができる人は、論点を明確にし、情報を整理することができています。また、関係のない情報は省略し、シンプルな伝え方を心掛けています。

相手の立場に立って説明ができる

3つ目として、「相手の立場に立って説明することができているかどうか」です。
原因でも挙げているように、説明が下手な人は「自分本位で話を進めている」と言うことです。話を聞く側の人が何を求めているかより、自分が伝えたいことだけを伝え、自分の話しやすいように言葉を選び、話をしています。
ですが、説明が上手な人は、相手が求めている情報を理解した上で話を進めるようにしています。さらに、言葉選びをする際にも相手に合わせた言葉や用語など選んで話をしています。また、相手が理解しているかどうかも、要所ごとに確認をとり、相手の理解度の確認をしています。
このように説明がうまいか下手かは、相手の立場に立って説明することを考えながら行えているかがポイントとなります。

ストレスなく、上手に説明するためのポイント

箇条書きにする 結論から話すように心がける

説明をするときは基本「結論から話をする」ことを心掛けましょう。仕事をする上での報連相を行う際や、会議での発言や提案をする際にも結論から話をすることで、論点を明確にすることができます。また、相手が求めていることのほとんどが「結論」ですので、話の内容に不明点があれば質問もしやすくなります。

PREP法を意識し、伝える情報はシンプルにまとめる

伝える内容はできるだけシンプルにわかりやすくまとめることを意識しましょう。説明する内容によっては長くなってしまうこともありますが、内容がまとまらずダラダラと長いだけの説明は避けられがちになります。PREP法を意識し、「結論」>「理由・根拠」「具体例」>「結論」のようにシンプルに伝えるように心がけましょう。

目的や自分の考えも伝える

話をする際には「結論」から話すことと同じように、「目的や自分の考えも伝える」ことが大切です。
上司に話をする際に伝えたいことは「報告」「連絡」「相談」のどれにあたるのかを明確にしておくことで、聞き手のストレスを減らすことにつながります。
また、「報告」や「相談」をする場合はただ意見を仰ぐだけでなく、「自分の考えも伝える」ことがポイントです。報告、相談をした際に上司から「あなたはどう考えているの?」「具体的な意見はある?」という質問を返されたことはないでしょうか。説明をする際には報連相のいずれなのかといった「目的」と「自分の考え」を伝えることを忘れないようにしましょう。

上手く説明するために今からできることを試してみよう。

上手に説明ができずストレスを感じてしまう人は、以下のものを試してみましょう。

説明したい内容を文章化して情報を整理してみる

情報を文章としてまとめることで、内容を理解し、倫理的に情報を整理することができます。「文章化する」というと難しく考えてしまうかもしれませんが、箇条書きでOKですので、書き出しをしてみましょう。情報を箇条書きで書き出すことで頭の中の情報を整理することができます。これを繰り返し行い、慣れてくると自然と頭の中で情報整理ができるようになっていきます。

内容はタスクごとに分けて時系列で並び替える

文章化した内容をそれぞれのタスクごとに分け、時系列で並び替えをするようにしましょう。
タスクがバラバラのままだと、何を伝えたいのかがわかりません。バラバラであった情報をタスクや時間ごとにわけることで、内容をまとめることができます。さらに、「5W1H」を心掛けておきましょう。
5W1Hを用いた説明をすることで、伝えたいポイントを明確に伝えることができます。
情報を文章化する際にも、実際に説明をする際にも「5W1H」を意識しておくことはわかりやすい説明をするうえでとても重要なポイントとなります。

苦手意識を克服し、ストレスをなくそう

説明の苦手な人の原因から、上手な人のテクニックやポイントについて紹介してきました。
説明の苦手なのは、意識や経験も大きくありますが、これらの方法を地道に取り組んでいくことで、少しずつ慣れ、自然と上手な説明をすることができます。
また、上手く説明することができるようになれば、自分の考えもうまく伝えることができるようになり、旅行な人間関係を築くことができます。また、周囲からも「できる人」と信頼もしてもらえるようになり、仕事においてもさらに活躍することができるでしょう。