リモートワーク中、会社の機密情報って漏れないのでしょうか?

2023-6-13

コロナ渦以降、急速に浸透したリモートワーク 。感染状況が落ち着いた現在でもリモートワーク を継続している企業は多く、通勤費削減や従業員の働きやすさなど、メリットも数多くあげられます。
このように利便性が高まる一方で、労働環境変化に伴うセキュリティ上のリスクも指摘されるようになってきました。
やはり、一般家庭とオフィスを比較すると、セキュリティ環境にも大きく差があるため、適切な対策を講じなければ、外的攻撃にさらされる危険性があります。
この記事では、リモートワーク中における会社の機密情報の漏洩リスクと、その対策について詳しく探っていきます。安全で快適なデータ環境を確保するための対策についてご紹介します。

リモートワークで情報漏洩が生じうる原因

情報漏洩リスクが起きる際の原因は、「環境要因」と「人的要因」の2つに大別されます。
環境要因としては主に、使用するパソコンやネットワーク設備に問題がある場合が報告されています。
例えば、私用端末を業務兼用することで生じるトラブルや、適切なセキュリティソフトが導入されていないケースもありますね。
また人的要因としては、危機感の欠如による操作ミスや管理不十分によるものなどが挙げられ、フューマンエラーと呼ばれます。では、次の章からより具体的に、解決案について見ていきましょう。

リモートワーク で重要なセキュリティ対策

会社の機密情報を守るためには、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。機密情報の漏洩リスクを低減するため、以下のような対策をとりながら、日頃から危機管理を徹底しましょう。

1、携帯媒体のデータを暗号化

リモートワーク のために使用しているパソコンやUSB端末が、万が一盗難や紛失してしまった場合も想定しておきましょう。最終的に情報を読み取られなければ、機密情報を守ることができます。

そのため、日頃から不測の事態に備えて、データを暗号化することが有効な対策と言えます。特に、秘匿性が高いデータを送信する場合は、必ず暗号化しましょう。

またデータの暗号化には、USBメモリやドライブ全体を暗号化する方法と、ファイル単位で暗号化する方法があります。情報の機密性や使用シーンに応じて使い分けたり、場合によっては併用することで、より強固に情報を守ることができるでしょう。

2、デバイスを共有している人を把握

リモートワーク の環境下では、備品管理されている会社と比較した場合、端末紛失や盗難が生じやすく、機密情報の漏洩リスクが高くなります。

そのため、社用スマートフォンやUSBメモリーなどを所持している人を把握することで、適切な情報管理がされやすくなります。

具体的な施策としては、帳簿を用意し、社用端末の所在や利用者を特定できるようにしたり、オフィスから情報を持ち出したい時は、原本は秘匿性が高い安全な場所に管理しておくのも有効です。

そもそも機密性の高い電子データは、極力管理しなくても済むよう業務方法を工夫したり、どうしても管理しなければならない場合は、必ず暗号化するよう対策しておきましょう。

3、ネット接続環境の整備

オフィス外からインターネットに接続する場合は、VPN利用を徹底し、必ず社内用のネットワークを経由することが望ましいと言われています。こうすることで、オフィスと同等の高いセキュリティレベルが担保され、快適なインターネット環境を構築できます。

ちなみにVPN接続とは、インターネット上に仮想の専用線を設定することで、特定の人限定で利用できる専用ネットワークのことを指します。最近では端末間、アプリ単位でも相互に通信できるため、より利便性が高まっています。

4、セキュリティソフトを導入する

セキュリティソフトは、使用端末のウイルス感染や外部からの不正アクセスから機密情報漏洩を防止するために不可欠と言えるでしょう。

ただし、単に導入するだけではなく、適切に運用される必要があります。具体的には、以下のような対策をご参考になさってください。

(1)リモートワークで使用するパソコンには、ウイルス対策ソフトをインストールし、常に最新の状態にしておきましょう

(2)リモートワーク で作業前に、パソコン端末にウイルス対策ソフトが適切に作用されていることを確認する習慣をつけます

(3)使用しているパソコンのOSや業務で多用するアプリケーソンも最新の状態に更新します。(4)万が一セキュリティ上の問題が発生した場合は、すぐに上司に報告し、判断を仰ぎましょう

適切にリモートワーク で情報管理するために

本記事では、リモートワーク を行う上で気をつけたい情報漏洩対策についてご紹介しました。
最後に、今回の内容のおさらいをしていきましょう。
機密情報を守るための対策としては、携帯するデータは暗号化しておくことや、社用端末使用者を関係者が把握しておくこと、ネット接続環境やセキュリティソフトを最新化しておくことが有効です。
リモートワーク環境で、会社の機密情報を適切に管理するためには、従業員の協力やセキュリティ意識の向上が必要不可欠です。
日頃から慢心せず、必要なセキュリティ対策を適切に講じることで、リモートワークを安全かつ効果的に活用していきましょう。